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赤青めがねが消えたとき [昭和ガラクタ箱]

P1030925b-3.jpg   昭和ガラクタ箱―18
    赤青めがねが消えたとき
      現在の立体映画の原型は「EXPO’85
」から

P1130417.JPG
●立体映画を見るための偏光めがね  薄いグレーに見える 

 これまで3回にわたって赤青めがねによる立体写真をご覧いただきました。その鑑賞法は古典的と言えるものですが、立体写真が立体映画にまで進化した昨今では、もはや赤青めがねが用いられることはありません。
    1985年に開催された「EXPO’85」、通称「科学万博つくば‘85」。この国際イベントが立体映画の方向性を大きく転換させたのでした。

●「つくば万博」は大型立体映画のオンパレードだった
 「科学万博つくば‘85」の一番人気はIMAX(アイマックス)と3DCGの大型映像でした。ふだんの映画館では体験できないビッグスクリーンと大音響。そこでは、たくさんの企業パビリオンがこぞって、立体映画を上映しました。映像大好き人間の私は大喜びで、大型映像と立体映画のはしごを目的に「つくば万博」へ出かけて行きました。

P1130424.JPG


 私が真っ先に覗いたテーマ館は、
IMAXによる「燦鳥館(サントリー館)」でした。知識としては知っていた見上げるほどの大スクリーンを、私はここで始めて見たのでした。空を行くカナダグースの群れと並んでカメラが移動し、まさに自分もいっしょに空を飛ぶ興奮を味わったのでした。この時のIMAXは立体映画ではありませんでしたが、その臨場感は立体映画に勝るとも劣らないものでした。(私のIMAXオタクはそれ以来です)

 「富士通パビリオン」はコンピュータメーカーらしく、当時話題の3DCGを前面に打ち出して、みごとに変化する立体デザインを楽しませてくれました。

P1130429.JPG●富士通パビリオンのイメージイラスト

●時代は、偏光めがねで観る立体映画へ

 富士通の他に大スクリーンで立体映画を観られるパビリオンは「日立グループ館」「住友館」「鉄鋼館」でした。

 これらのパビリオンで入場の際手渡されるのは観賞用の特製めがねですが、それが赤青めがねではないことに技術の進化を感じたものでした。技術解説は他に譲るとして、めがねに貼り付けてあるのは薄いプラスチックの偏光板ということでした。これらのめがねは、さっそく私のガラクタ箱に加えられました。

P1130418-2.JPG

P1130425.JPGP1130426.JPGP1130427.JPG
●いろいろな立体映画を見せてくれた企業パビリオン


 立体映画の上映には、当然、立体映画用に撮影されたフィルムが使われます。1台の映写機で上映する場合はフィルムの一コマごとに右目用、左目用と交互に焼きこまれたフィルムが用いられ、2台の映写機で上映する場合は、1台は右目用に撮影されたフィルム、もう1台は左目用に撮影されたフィルムをかけて、2台の映写機を同期させて上映する訳です。最近の3D映画はこれらの方式が更に進化したものといえるでしょう。


P1130524.JPG
●右目用、左目用に1コマずつ交互にプリントされた70ミリ立体映画フィルム

 とにかく「科学万博つくば‘
85」では、話題の大型映像、立体映画は網羅したと思います。
 ただ、富士通パビリオンの立体映画は、唯一、赤青めがねを使うものでした。これは全天周映画という方式で、ちょうどプラネタリウムのように頭上
180度の広がりにCGを投影するもので、平坦なスクリーンではないために、偏光めがねによる立体視を構成できなかったからでした。


富士通館.JPG
●「富士通パビリオン」の全天周3D・CG こちらは赤青めがねを使用

●ついでながら「立体」に関連して

 「立体」に対する私の興味は、ひとえに「映画の発達」に関する技術的側面からなのですが、3Dに関してはコンピュータの進化と共にCGの分野でも大きな変化が見られます。  

 そのひとつが「ステレオグラム」。これは1990年以降に出版界でブームになったのでご存知だと思います。これはメガネを使わないで立体視を楽しむ試みです。読売新聞の土曜日夕刊にも連載されて、すでにポピュラーなものになっていますが、裸眼で立体映画を楽しむための実験と言えなくもありませんね。

P1130485.JPG
●おなじみの、CGによるステレオ・アート

P1130504.JPG
●立って右を向いている首長竜を正面から見た感じ

P1130505.JPG
●何層もの深い奥行きを持つステレオ・アート

P1130508.JPG
●普通の写真が立体に見える偏光めがね 
 下はそのために用意された写真ページ 
 肉眼で見ても立体感が優れている写真なら、自分で写したものも立体的に見える

P1130511.JPGP1130512.JPG

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コメント 60

gyaro

EXPO’85は伯父に連れてってもらった思い出があります^^
ステレオアート、頑張ってみましたが、見えてこなかったです^^;
いつもはうまくいくんですが。。。
by gyaro (2010-03-14 07:02) 

カメキチ

立体写真が撮影できるスチールカメラは今まで何種類も発売されていますが、その中である無名のメーカーから発売されたカメラを使ったことがあります。そのカメラで撮影したものを、そのカメラメーかで印画紙にプリントするのですが、これがめがね無しで立体に見えるものでした。どんな仕掛けになっているのか分かりませんでしたが、結構楽しめるものでした。

by カメキチ (2010-03-14 09:41) 

sig

m6324さん
ChinchikoPapaさん
          こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-14 12:25) 

sig

gyaroさん。こんにちは。
EXPO’85は、映像博と呼ばれるほどすごい映像が揃ったんですよ。
コンピュータのイベント分野での利用が進み、飛躍的に技術が進歩した時代でした。今思えば日本が頂点にあった時代ですね。
ここに掲載のステレオアートが立体視しにくいのは、図が小さいからだと思います。

by sig (2010-03-14 12:30) 

sig

カメキチさん、こんにちは。
立体写真をどのような方法で裸眼視できるようにしていたのでしょうね。
興味深いです。
立体写真を立体視するには慣れと言うかコツがあるのですが、カメキチさんもそういう感覚が練られているのかもしれませんね。

by sig (2010-03-14 12:34) 

sig

c_yuhkiさん
YAOJIMAさん
kurakichiさん
ほりけんさん
ばじるん
takemoviesさん
xml_xslさん
kontentenさん
okin-02さん
sanaさん
           こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-14 12:38) 

くまら

ステレオアート、右の方に球体が見えますが
何の絵なんでしょう?
by くまら (2010-03-14 18:27) 

sig

八犬伝さん
めぇさん
fuzzyさん
          こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-14 20:06) 

sig

こんばんは。
球体は右上と下の中央にも見えますね。意味のある絵ではなく、階段状の奥行きとか、いろいろな形が組み合わさったものらしいです。
by sig (2010-03-14 20:08) 

sig

disneyworldさん
soneさん
甘党大王さん
          こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-14 20:09) 

corrado

つくば万博は叔父に一度。
親にも1度連れて行ってもらいました。
ただ、あまり印象がないというか、
当時、小学生だったせいであまり覚えていません。
中学生くらいなら印象が変わったかも知れませんね。
by corrado (2010-03-14 23:04) 

sig

トメサン
flutistさん
         こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 00:04) 

sig

corradoさん、こんばんは。
科学万博と銘打っていましたから、かなり技術的なものでした。
中学生ならかなり興味深いものが見られたかもしれませんね。私は、将来に続く興味は中学時代に形成されるのではないかと思っています。corradoさんの車はいかがですか。
by sig (2010-03-15 00:07) 

yakko

お早うございます。
映画の進歩は目覚ましいですね。CGは大きかったでしょう〜
ついに3D これから先の進化もありますか???
by yakko (2010-03-15 10:12) 

響

偏光レンズの構造も凄いと思いますが
これを3Dに使うなんて凄い発想ですね。
ステレオ・アートは大好きで
本屋で見かけるとその場てやってみます(買えよ!)

by (2010-03-15 12:59) 

sig

アヨアン・イゴカーさん
NO14Ruggermanさん
          こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 13:24) 

sig

Greenさん、はじめまして。こんにちは。
ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 13:25) 

sig

ヨタ8さん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 13:26) 

sig

雉虎堂さん、はじめまして。こんにちは。
ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 13:26) 

sig

yakkoさん、こんにちは。
3Dの次は触感のある映像かな、と思っています。
実際には映像なのに、目の前の女性のコスチュームにそっと触れてみると、シルクの感じがしたりして。バーチャル・リアリティですね。
あるいは冬の夜道に車を止めて主人公が降り立ったシーンでは、さ~っと冷たい風が通り過ぎたりして・・・。
50年後の映像です。私はもう居ませんから勝手なことを空想しています。w
by sig (2010-03-15 13:34) 

sig

りぼんさん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 13:35) 

sig

響さん、こんにちは。
偏光めがねのことを詳しく知っているわけではありませんが、とにかくこの方式が実用化された直後の博覧会だったので、この方式の3D映画のオンパレードになってしまったのでした。

本屋で買わずに楽しむことは許しますから、今度は立体カメラで廃墟ハンティングをぜひぜひ・・・
by sig (2010-03-15 13:49) 

sig

shinさん
lamerさん
         こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-15 17:31) 

プランツマーケット

ステレオグラムって言うですね!
なぜか実家にあって、帰ると見ちゃいます。(笑)
子供みたいですが、見えると嬉しい。^^
by プランツマーケット (2010-03-15 18:58) 

みかっち

行ってみたかったなぁ... つくば博!
最近は、YouTubeの3Dを時々楽しんでいます♪
裸眼の3Dの感覚がかなりもどってきました~

すいません...思う事あって、
コメント欄を閉じた時以外は、niceを受け付けない設定に変更しました。
ご不便かけますが、よろしくです。


by みかっち (2010-03-15 19:29) 

corrado

そう、言われてみると、
中学生の頃に趣味などが開拓されましたね。
何故か、オーディオや洋楽など。。。
写真もその頃ですね。絵を描くのが好きだったのですが、
それが、写真に変わった気がします。

ただ、自動車は・・・正直にいうと自分の家の職業は嫌なもので、どうしても嫌悪感がありました。
by corrado (2010-03-15 22:21) 

sig

makiさん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-16 13:03) 

sig

プランツマーケットさん、こんにちは。
あの立体視は目のためにいいという話がありましたが、どうなんでしょうね。目のためではなく、頭脳の活性化にはいいような気がしますね。
by sig (2010-03-16 13:05) 

sig

みかっちさん、こんにちは。
YouTubeで3Dが見られるのですか。今度探してみましょう。
nice欄、コメント欄の件、了解です。
by sig (2010-03-16 13:07) 

sig

corradoさん、再度ありがとうございます。
やはり中学生の頃の少なくとも自分の興味のある分野をつかむことができますよね。それが社会に出てからの仕事に結びつくかどうかは別かもしれませんが、趣味としては残りますよね。
コメント、ありがとうございました。
by sig (2010-03-16 13:11) 

sig

SORIさん
kakashisannpoさん
yannさん
麻里圭子さん
やまさん
           こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-16 13:13) 

サチ

ステレオ・アート、見れたためしがありません^^;
難しいですもん。。私だけ?
by サチ (2010-03-16 17:11) 

U3

むかしディズニーランドで見た記憶あり。
by U3 (2010-03-16 18:41) 

abika

今後も進化しそうですね^^ 楽しみです♪
by abika (2010-03-16 20:07) 

sig

サチさん、こんばんは。
ステレオアートは見方の要領が分かるとすぐに立体で見えるようになります。慣れることですが、ゆはりサチさんにはあまりお勧めできませんね。W
by sig (2010-03-16 21:26) 

sig

U3さん、こんばんは。
ディズニーランドというと「ミクロ・キッズ」でしょうか。突然ガラガラヘビが飛び掛ってくるやつ。
人を喜ばせるテクノロジーでディズニーランドに無いものはないのでは。
by sig (2010-03-16 21:34) 

sig

abikaさん、こんばんは。
楽しいことが新しい手法で考案されるのは大歓迎ですね。
by sig (2010-03-16 21:36) 

tomickey

つくば万博へは間違いなく行ってきたはずなのですが全く何を見たか憶えていません(>_<)
やはり学校の旅行だとこうも薄まってしまうのでしょうか(^^;)
by tomickey (2010-03-16 21:40) 

sig

tomickeyさん、こんにちは。
私の場合は仕事関連ということもあって、とにかく先端の映像を見に行くというはっきりとした目標がありましたから。
それ以外のことはまったく記憶にないのはtomickeyさんと同じですよ。w
by sig (2010-03-17 09:08) 

sig

よーじっくさん、こんにちは。はじめまして。
ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-17 09:08) 

sig

majoramuさん
rebeccaさん
チョコシナモンさん
           こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-17 09:10) 

ばん

毎度毎度、勉強させて頂いています。
by ばん (2010-03-17 11:52) 

Esther

ステレオアート,私も本持ってますよ。
見えて来る瞬間がいいですね〜。
by Esther (2010-03-17 18:17) 

sig

キクさん、こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-17 20:05) 

sig

ばんさん、こんばんは。
とんでもないです。自分の好きなことを書いているだけです。
by sig (2010-03-17 20:05) 

sig

Estherさん、こんばんは。
ステレオアート、楽しいですよね。
Ariel名のブログは別テーマのブログでしょうか。
by sig (2010-03-17 20:08) 

sig

toshiroさん
ぼんぼちぼちぼちさん
うにさん
amiさん
           こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-17 23:16) 

ami

sigさんご無沙汰しています。
たくさんのブログ頑張っていらっしゃいますね。
私は、最近休憩中で、訪問をしていません。ごめんなさいね。
今日は我がブログに来て頂き有難うございました。
お体を大切に、頑張ってくださいね。
by ami (2010-03-17 23:17) 

sig

amiさん、こんにちは。
いよいよ春ですね。気分の高揚を感じます。
ブログばかりやってないで、外に出なくちゃいけませんね。W
by sig (2010-03-18 10:50) 

sig

花火師さん
furukabaさん
          こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-18 10:51) 

sig

あら!みてたのねさん、こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-18 20:16) 

sig

Ja-kou66さん、こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-18 23:21) 

Qoo

ステレオ・アートって好きなんですよ(^^)
見方によって浮き出して見えたり凹んだり
by Qoo (2010-03-20 05:39) 

sig

路渡カッパさん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-20 13:49) 

sig

Qooさん、こんにちは。
私も最初は凹んで見えることが多かったんですが、最近は慣れたせいか正常に認知できますよ。

by sig (2010-03-20 13:50) 

sig

yutakamiさん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-21 10:20) 

sig

いっぷくさん、こんばんは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-03-23 17:45) 

sig

paceさん、こんにちは。ご来館ありがとうございます。
by sig (2010-04-02 08:07) 

うさ

>肉眼で見ても立体感が優れている写真
これ、更にネットにこんな風にアップしてみても立体的に見えますね! 驚きです。
by うさ (2010-06-18 14:00) 

sig

うささん、こんばんは。
人の目はかなりいい加減で、写真によってはそのままで立体感のあるものがあるのは確かですね。
「アバター」のDVDが発売されたとき、家電店店頭のテレビでデモ上映しているのを見たのですが、それは2Dなのにすごく立体的に見えました。
撮影の時点で立体的に見えるような手法・・・例えばカメラをゆっくり移動させながら回り込む・・・をとることで、2Dでもある程度の立体感を出すことが出来るのです。
「アバター」。映画館で3Dで観たので、ブルーレイディスクのを買っちゃいました。笑
by sig (2010-06-18 18:54) 

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