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1971年のカレンダー [昭和ガラクタ箱]

P1030925b-3.jpg 昭和ガラクタ箱―25
    1971年のカレンダー
        
……30年後に期待がもてた時代

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 このカレンダー。A全ポスター1枚ほどの大きさで、「未来を見つめるカレンダー」というフレーズがついています。「an・an」1971年(S46)1月5日号 (第20号)の付録です。
 「an・an」はこの前年、平凡出版(現マガジンハウス)が創刊した女性誌で、当時はパンタロンルックにこの雑誌を小脇に抱えて歩くこと自体がファッション、というほどの超人気雑誌でした。

IMGP9290.JPG●「anan」創刊号 1970

 このカレンダーは愛読者の小山美智子さんからのアイディアによるもので、横に1年12ヶ月。縦は1971年から2001年まで、つまり21世紀に至るまでの31年間におよぶ壮大なカレンダーなのです。女性誌に目を通すのも仕事柄でしたが、このカレンダーにはぐっときました。そこには<ベストを尽くし、20世紀に有終の美を飾ろう>という心意気が感じられたからです。

 新世紀まで31年。かなり先のことでした。でも、このカレンダーにどんなことが記されていくんだろう。そして迎える21世紀。それはどんな時代なんだろう。おそらく発案者も編集部も、21世紀は必ず今よりもっといい時代になるだろう。そうあってほしい、という確信に裏づけされた願望が、このカレンダーを新年号の付録とする意義になっていたと思います。

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 ところで、いざ21世紀を迎えて10年も経ってみると、私自身は期待していただけに幻滅の度合いが深かったのでした。科学技術の発達は人と自然にとって二律背反の問題を内包しているし、政治、経済が際限なく発展し続ける保証はなかったわけです。たとえ街が21世紀の表情を見せても、社会の本質が大きく変ることなどありはしないのです。

 この現実の中で、企業においては少なくとも10年先。「日本号」においては30年先を見つめて舵をとることが必要でしょう。果たして今の日本に、未来に期待を抱ける30年カレンダーは作れるのでしょうか。

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